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大阪府社労士会 北東支部所属 Since 2012.06.15
  1. [求人ジャーナリストの連載コラム] Heart Rock Frontline NEWS
  2. 【連載コラム:求人票の書き方 】:欲しい人材に響く! 求職者から「選ばれる」求人票の書き方
  3. [令和7年版労働経済白書] 人手不足時代にどう推移?就業者数の変化と特徴 [#18-2025] 
 

[令和7年版労働経済白書] 人手不足時代にどう推移?就業者数の変化と特徴
[#18-2025] 

2025/10/29

***変わる就業者層 パート・アルバイト求人票の伝え方***

 

「令和7年版労働経済白書」


令和7年版で76回目の公表となる「労働経済白書」

(以下、「白書」)は、一般経済や雇用、労働時間などの

現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書です。


今回のコラム、

最新の白書掲載データのいくつかをご紹介し、

求人票の書き方を検証します。


※以下の資料は、厚生労働省ホームページ等で

公開されている資料等より引用します。

[令和7年版労働経済白書] 男女・年齢・労働時間 就業者の推移と変化


今回ご紹介するデータは「令和7年版労働経済白書」

第Ⅱ部 第1章 第1節のテーマは
「我が国のGDP成長率と労働力供給量の推移」
「労働力供給量の推移」の概要は以下の通りです
 
労働力供給量及び生産年齢人口の推移(第2-(1)-3図)】
 ■男女別 労働力供給量の推移
  男性は1990年代以降 減少傾向
  女性は2010年代以降 増加傾向
  で推移

  白書では「働き方改革の推進や多様な働き方の広がりなどによる女性の労働参加が
  労働力供給量にプラスの影響を与えていることが分かる」とコメントしています
  ※第2-(1)-3図(1)
 ■就業者数の推移
  ・1980年代は生産年齢人口の増加に伴い、就業者数は増加傾向
  ・1990年代・2000年代前半は景気の低迷による雇用情勢の悪化や
   高齢化が進んだことなどから減少傾向となり、就業率も低下傾向で推移
  ・2010年代以降は、生産年齢人口は減少傾向で推移するも
   ・人手不足や景気回復による雇用情勢の改善
   ・女性の労働参加の推進
   等の要因により、就業率は上昇し就業者数は緩やかな増加傾向で推移
  ※第2-(1)-3図(2)
  
  「人手不足」と言われていますが、
  「就業者数・就業率」については
  むしろ上昇傾向で推移している状況が見てとれます。

【年齢階級別・労働時間別就業者数の推移(第2-(1)-4図)】
 ■男性就業者の推移
  ・2010年に全男性就業者の約7割を占めていた60歳未満かつ週35時間以上
   就業している就業者(「60歳未満・週35時間以上の男性就業者」)数は減少傾向で推移
  ※2000年:78.8%⇒2010年:71.3%⇒2024年:63.0%
 ■女性就業者の推移
  ・2010年代以降、60歳未満かつ週35時間以上就業している就業者
  (「60歳未満・週35時間以上の女性就業者」)数はほぼ横ばいで推移
  ※2000年:55.1%⇒2010年:48.4%⇒2024年:43.2%

  さらに細かくみると、白書でもコメントしていますが
 「男性・女性ともに60歳以上の就業者数が増加傾向」に。
 「60歳以上35時間未満」の就業者数の伸びが特徴的な結果となっています
 ※図表 緑は60歳以上、35時間以上 青は60歳以上35時間未満) 

ここまでの図表出典:令和7年版 労働経済の分析
第Ⅱ部 第1章 第1節 我が国のGDP成長率と労働力供給量の推移

本調査の詳細は下記【出典・引用】
URLからご確認ください。


求人票の書き方・伝え方(変わる就業者層 パート・アルバイト求人票の伝え方)


白書のデータで見えてきた
就業者数と労働時間数の変化と傾向

どのような人材を採用・確保したいかは
求人企業のみなさまのご事情・方針で
求人・採用戦略の方向性は変わります。

その求人・採用戦略
いまだ、求人・採用のノウハウでは
「求める人材像の明確化」が最初にきますが
こと「求人」にフォーカスすると、それは
 ・〇〇ができる人(行動特性の抽出・定義)
 ・〇〇の経験・資格がある人(スペックの抽出・定義)
といった類の質の「明確化と発信」ではありません。

そんな露骨で曖昧なハードルを求人票でさらけ出して、
果たして誰をターゲットにしているのか甚だ疑問です。
 
上記のような「明確化した人材像」は
採用面接の選考基準に使うもの

永らく本連載コラムや求人票の書き方セミナーなどでお伝えしていますが
「求人票の機能・目的の本質」からアプローチした
「人材像の明確化」は、その定義と用途は全く違うものです。

求人票が求職者に選ばれるためには
・求職者の興味・関心を惹いて
・求職者の応募モチベーションを上げ
・問い合わせの行動を起こさせる
ことがポイントです。

そして忘れてならないのは
求職者は「仕事選び・職場選び・会社選び」のために
求人票を見比べて選別しているということです。

さて、今回白書データでご紹介した通り
就業者数が伸びている
 ・60歳以上の就業者(男性・女性)
 ・労働時間35時間未満
人手不足時代では、このターゲット層への求人が
人材確保の選択肢となります

この労働条件での求人、
ハローワークでは「パートタイム求人」の
カテゴリーになります

シニア層に向けたパート・アルバイト求人対策

そもそも「年齢制限をなしにする」は
ハローワーク求人の原則ですから
"求人対策"ではありません

「〇〇してみませんか?」
「〇〇なので安心ですよ♪」
「〇〇さえあればOKです!」

こんなバイト求人でよく見かける構文が
果たしてシニアのみなさんに響くのかどうか?

以前、求人誌のシニア向け求人で
「\ 早起きさん歓迎♪ /」
を見かけたことがありましたが、
このフレーズ、果たしてどんな印象に映って、
どんな成果につながったのでしょうか・・・

もうおわかりかと思いますが、
「パート・アルバイトは学生・若い子・フリーター」
といった永らく刷り込まれ・凝り固まった概念を
スクラップ・アンド・ビルド 再構築する
必要がありそうです。

同じように
「未経験者大歓迎!」といった構文も
人生経験・職業経験を積んだシニアの
みなさんには突き放した印象かも知れません

「キャリア」をキーワードにした
適切なフレーズに変換して発信する
ことも検討の価値はあります
※ちなみに「キャリアアップ」ではありません
 以前、本連載コラムでお伝えしましたが
 昨今の客観的なデータに鑑みて
 「正社員登用」と併せて、今の時代の
 パートタイム求人のパワーワードとなるかは甚だ疑問です

「求人とは集客、求人票も広告」です 
大切なのは活用エリアではなく
そこに「なにが・どう書かれているか?」

求職者が一目みて印象/心証が悪い求人票は、
そのイメージだけでスルーされて
その先が読まれることも選ばれる可能性も低くなります。

「人材像の明確化」も「求職者目線」も
求人・採用ノウハウの定番フレーズですが、思い違いをすると、
明後日の方向を向いた"選ばれない求人票"になりがちです。

だれのための・なんのための情報発信か?
求人票も書き方・伝え方次第
「どんな情報を・どう表現して・どう見せるか?」で
その印象は見た目も訴求力もガラリと変わります。

みなさんの求人票は
読み手である求職者のみなさんから
「選ばれる」内容となっていますか? 


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

【出典・引用】
「令和7年版 労働経済の分析」を公表します 令和7年9月30日

【概要】令和7年版 労働経済の分析

【本文】
令和7年版 労働経済の分析 -労働力供給制約の下での持続的な経済成長に向けて-

※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。




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