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大阪府社労士会 北東支部所属 Since 2012.06.15
  1. [求人ジャーナリストの連載コラム] Heart Rock Frontline NEWS
  2. 【連載コラム:求人票の書き方 】:欲しい人材に響く! 求職者から「選ばれる」求人票の書き方
  3. まだ間に合う中小企業の新卒採用 "秋採用"と「大卒等求人票」の見せ方 [#14-2025] 
 

まだ間に合う中小企業の新卒採用 "秋採用"と「大卒等求人票」の見せ方
[#14-2025] 

2025/08/09

***「大卒等求人票」表示誤差と見映え***

 

「令和8(2026)年3月卒業予定者」


今年度の「新卒採用」は、

夏休みのヤマ場を迎え、

「売り手市場」のなか中小企業の苦しい状況は

さまざまなメディアで取り沙汰されています。


今回のコラムは、

新卒採用にフォーカス

大卒専用の求人票の書き方も検証します。


※以下の資料は、厚生労働省ホームページ等で

公開されている資料等より引用します。

新卒者の採用状況・採用予定と"秋採用"


大阪の企業の
令和7(2025)年3月卒業者の採用状況と
令和8(2026)年3月卒業予定者の採用計画

大阪労働局による調査結果が公表されています。

「予定数採用できた」は 43.4%と前年から微増していますが
「一部のみ採用できた」も 40.1%と増加

この令和7年の状況を反映するように
令和8(2026)年3月卒業予定者の採用計画は
 「採用人数を増やす」は24.2%に減
 「採用人数を減らす」は4.8%に増
など特徴がうかがえる結果となっています

図表出典:大阪労働局 定例記者会見 2025.08.01
令和7年度第1回ハローワーク雇用等短期観測の結果


■"秋採用"とは?(属性・特徴・媒体)

一般的に"秋採用"とは、
夏休み明けの9月から年末12月まで採用活動

最近では「通年採用」として年度末2月まで
門戸を開いている企業も見受けます。

「秋になっても就活している学生」というと
"就職活動がうまくいっていないから"と思われがちですが
 ・学業・研究・卒論が忙しく、就活を始めることができなかった理系学生
 ・公務員志望だけれど、民間企業への就職も捨てられず動きはじめた学生
 ・クラブ活動を頑張り、最後のインターハイなどに出場していたため
  就活に動けなかった(動かなかった)体育会系学生
 ・内定は複数もらっているけど、大事な人生の選択だから、
  ギリギリまで「自分に合う会社」を探したい学生
そんな事情・動機で動いている就活生も少なからず居るはずです。

また、大手企業・有名企業は10月1日に向けで
「内定者のつなぎ止め」にシフト
採用は手薄になっているチャンス

求人・採用の現場にいれば、
そんな機微をご理解頂けようかと存じます


かく言う私も、転職2回目の中小企業での採用担当時代
その会社の大卒採用の戦略は「9月から動く」でした。

その理由は至ってシンプル
・春に大企業と競っても消耗・疲弊・徒労に終わるだけ
・夏に引退した体育会系学生や
 公務員試験が終わった学生が動くはず
 
当時の「ヤングハローワーク」を
利活用して9月から営業職(2名)の
求人募集をかけたところさっそく、
当時ハローワークが連携していた
大学の就職課のご紹介経由で応募が。
 
さっそく面接をセッティングしたところ、
体育会で「キャプテン」を務めていた学生さん
 
「遅い就活」の理由をたずねたところ

「今年、創部以来初めて3部リーグから2部へ昇格するチャンスがきて。
 後輩と部活の未来のため、キャプテンとして抜けるわけにはいかなかった」
そんな理由からとのこと
 ▽
質問の答えから滲み出る、彼のキャプテンシー・
責任感・物事をやり遂げる意思の強さに
営業本部長がいたく感激して、即・採用決定
  
いまから20年程前の話ですが、
いまだに鮮明な成功体験として
記憶に残っています
※こんなにもリアルな「ガクチカ」を語ってくれる
 学生さんなら、今なら"内定無双"だったんでしょうね。

歳月が流れ現在「ヤングハローワーク」は
「新卒応援ハローワーク」となっていますが
令和6年度の実績をみると
・令和6年11月末時点で678大学と連携
・新卒応援ハローワークにおける大学生等の
 新規求職者数:73.399人 
・年度の後半は現役の未内定学生のサポートが急増
 ■ 就職支援サポーター支援対象 就職決定者数
 新卒者 6月:2,813人  7月:2,973人   8月:3,933人 
         9月:13,603人 10月:17,227人 11月:11,073人
などの数値が公表されています。
 
データ出典:
独立行政法人日本学生支援機構 
令和7年度「全国キャリア教育・就職ガイダンス」
厚生労働省 新規学卒者等に対する就職支援 より

また、有名な新卒求人サイト各社は、年末が近づくにつれ
翌年の年度・年次向けにシフトしていくことが慣例ですが、
「新卒応援ハローワーク」の求人は、翌年2月末までが掲載期間

求人コンサルの現場での
「新卒採用・人材確保」に関するご相談では
"秋採用"とともに、これからの時期に
有効な求人媒体として「新卒応援ハローワーク」の
利活用の提案・アドバイスをしています。
    

求人票の書き方・伝え方(「大卒等求人票」1行文字数の誤差と見映え)


「新卒応援ハローワーク」の求人情報
下記のような「大卒等求人票」のデザインで公開され、
馴染みのある"一般求人票"とは、その
書式・デザインが全く異なります。


求人情報・大卒等求人票は
ハローワークインターネットサービスの
「求人検索」画面の上部にある
基本啓作条件の「求人区分」で
「新卒・既卒求人」を選択して検索

検索結果の初期表示の仕様は
先のコラムでご紹介した一般求人と同じ仕様となっています

図表出典:弊所「求人票の書き方セミナー」2025年版 資料

自社の求人票を就活生に選んでもらうためには
・この初期検索結果の一覧画面(以下「検索結果画面」)
 から「求人票を表示」をクリックさせ、
 自社の求人票を見て・読んでもらうい応募に繋げる
  ▽
・そのために、
 「職種」と、最初の3行しか表示されない「仕事の内容」を
 いかに見せて興味・関心を惹くか?

と。ここまでは、先の連載コラムと同じ
【関連コラム】

ですが「大卒等求人票」では、
ここから知っておきたい大切なポイントがあります。

ここからは、
以下の各項目に絞って解説します。

求人票の図表出典:
厚生労働省「求人票(大卒等)の見方のポイント」

■「職種」欄

「職種」欄は上記「2 仕事の情報」上段 赤の⑤欄
 ここの文字数は「最大40文字」の仕様です。

実測して検証してみましたが
・「検索結果画面」では40文字全部を1行表示
 ※入力時に改行を入れると2行表示も可
・求人票では改行を入れなければ20文字で
 強制的に折り返し表示

職種欄をキャッチコピーとして活用する場合
検索結果画面と求人票には表示誤差があり
20文字の折り返しのタイミング次第では
求人票本体が、デザインセンスがダサい
そんな見え方・印象となる可能性があります。

1行で押すか?2行構成とするか?
情報の伝え方・見せ方でうまく
ハンドリングしたいポイントです。
 
■仕事内容欄

「職種」欄は上記「2 仕事の情報」中断 赤の⑤欄

こちらは先も連載コラムでもご紹介した通り
検索結果画面では「求人票記載の最初3行」
1行30文字で表示される仕様です

ですが
「大卒等求人票」の「仕事の内容」欄の1行文字数は35文字
ここにも表示誤差が存在します。

これがどのような影響を与えるか?
図表のサンプルの「仕事の内容」欄を
書き起こすと以下の通りです
自社で製造している電子部品(主に自動車用部品)の法人向け営業
・受注計画に基づき新製品開発に合わせた製品の提案・見積り
・受注から納品までのフロー・代金回収等
※顧客は、主に国内の自動車メーカー(関東・東海地域)です。
※既存顧客へのルート営業が中心です。
※入社後は、集合研修・現場OJTにより、必要な知識・スキルを学べます。
※目標はありますが、ノルマはありません。
※変更の範囲:総務、人事労務
下から3行目の「※入社後は、集合研修・現場・・・」の一文は35文字
もし"求職者に訴求したい3行"の順番を見直して、
この1文を「上から3行」にもっていくと、
求人票と検索結果画面はこんな見え方になります。
【求人票本体の表示】
自社で製造している電子部品(主に自動車用部品)の法人向け営業
※入社後は、集合研修・現場OJTにより、必要な知識・スキルを学べます。
・受注計画に基づき新製品開発に合わせた製品の提案・見積り
・受注から納品までのフロー・代金回収等
  ▽
【検索結果画面の表示】
自社で製造している電子部品(主に自動車用部品)の法人向け営業
※入社後は、集合研修・現場OJTにより、必要な知識・スキルを
学べます
求人票本体には表示されている3行目の情報は
検索結果画面では表示から落とされ、
30文字で強制的に折り返しされた35文字が
"残り2行"として表示されます
 
求人票の書式が異なることによる
"表示誤差"の存在

これを「些末で重箱の隅なこと」と
お感じになるかの判断はお任せします。

ですが、
"求人票を読ませるため"
職種欄・仕事内容欄最初の3行の見せ方に
こだわって"仕掛ける"のであれば・・・です。

様式の違いで表示誤差があるなら
そこすらも知って・意識して
「求職者から選ばれる求人票」をレイアウトする

求人票も広告物ですから
ターゲットに訴求して、
読んでもらい選んでもらうことがミッション

"画竜点睛を欠く"ような
検索結果画面・求人票の"残念な見映え"

果たして、読み手である就活生には
どう映り・どんな印象を与えるでしょうか?


本連載コラムでも「求人票の書き方セミナー」でも
繰り返しお伝えしている通り「求人票も広告」です。

そして「デザイン・レイアウトも広告のうち」です。
表示誤差のクセもいかにプラスに転化させるか 

どこに・どんな情報を載せれば
「読む価値のある求人票」と映るか

自社が求める人材は、会社選び・仕事選びで
どんなことに興味・関心を持ち
なにがあれば応募のモチベーションが上がるか?

求職者に伝えたい・知ってほしい
「自社で働く魅力」とは、なにか?
 
求人票も書き方・伝え方次第
「どんな情報を・どう表現して載せるか?」で
その印象は見た目からガラリと変わります。

みなさんの求人票は
読み手である求職者のみなさんから
「選ばれる」内容となっていますか? 



最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

【出典・引用】
大阪労働局 定例記者会見 2025.08.01
令和7年度第1回ハローワーク雇用等短期観測の結果

ハローワークインターネットサービス 求人情報の見方



※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。




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