今回ご紹介した
「2026年版 ものづくり白書」のデータ
製造業を中心としたものづくり企業の
「(採用が)うまくいっている要因」を
採用成功の可能性が高い施策・
採用ルートとみるならば
従業員300人以上の企業と
300人未満の中小企業の
採用戦略には違いがありそうです
「生成AIとの対話」
対話録#9のテーマは、
従業員300人未満の製造業求人 採用戦略の活路です。
■従業員300人以上の企業 資金力だけではない採用戦略の特徴
上記2.でご紹介した
中小企業以外(従業員規模300人以上)の特徴
カテゴライズすると
◆求人・採用ルートなど接触機会の拡大
・高校、専門学校、大学へのPR強化
・会社見学やインターンシップの強化
・会社のホームページの改善、SNSの活用
・求人サイト・求人誌の利用
◆恒常的な処遇・職場環境の改善
・初任給や賃金等の処遇の引き上げ
・福利厚生の充実
これだけを見ると
「大きな企業は、あちこちで求人ができて強い」
「知名度で劣る中小企業は、どこに出しても不利」
「賃上げや福利厚生を充実できるところにはかなわない」
という印象を持つ方の少なくないと思います。
ですが、なぜ大きな会社は
こんなにも多くの施策が必要なのでしょうか?
考えられるのは、採用数と採用計画の違い
これらはバラバラの施策ではなく、
計画予定人数を採用するための
“母集団形成の施策”と見ることができます。
中長期の採用計画を策定し
毎年数十人も採用をしなければ
企業活動を維持できない会社と
年に1~3人採用できればよい中小企業
採用計画と人数が違えば、
おのずと採用戦略も変わってくるのは
自然な流れではないでしょうか
経営計画の視点からみれば、大きな会社は
「採用予算が潤沢にあるから、色々な採用の打ち手がある」のではなく
「採用計画達成のため、予算を工面して多用な採用活動を展開している」
という事情が見えてきます。
採用計画による数十人規模の人員確保
そのためには、就活生・転職者との
多くの接点をつくり母集団を形成する必要があります。
データでご紹介した
従業員規模300人以上の「うまくいっている要因」でまとめた
◆求人・採用ルートなど接触機会の拡大
の各施策は、そのためのものなはずです。
そう考えると中小企業や小規模事業者が
大きな会社の求人施策を追いかけることは
本当に必要なのでしょうか?
年に1~3人採用もしくは欠員補充の採用が
中心となる採用活動で大量の母集団を確保することが
果たして合理的なのでしょうか?
昨今、メディアで BtoB企業を中心に
企業イメージを訴求するCMが増えているのも
母集団形成のため認知度向上の必要に
迫られた施策とみることができますが
そんな全国レベルのパブリックでコンスタントな
認知が求人・採用で本当に必要なのでしょうか?
求職者が仕事探しをしている過程で
たとえば
「今まで気が付かなかったけど、こんな会社があったんだ」
「地元に、こんな仕事(事業)をしている会社があるんだ」
そんな認知で十分なのではないでしょうか?
必要なのは大量の応募者の獲得ではなく、
「自社に興味・関心のある人との出会い」
ではないでしょうか?
■製造業求人 中小企業/小規模事業者が互角に渡り合える場所と戦略の活路
では、そんな人に巡り合う確率が高そうな
媒体はどこにあるのでしょうか?
ここで振り返って頂きたいのは、
上記「うまくいっている要因」の
3.ハローワーク求人の状況
・従業員300人以上で37.0%
・従業員300人未満では46.3%~43.6%
会社の規模による“利用の偏り”が小さいことが伺えます。
ハローワークで「うまくいっている要因」を
「採用成功可能性の高さ」とみるならば
中小企業/小規模事業者も互角であると
いえるのではないでしょうか。
ご存じのように、ハローワーク求人票は
会社の規模が大きかろうが小さかろうが
「同じフォーマット」で等しく掲載されます。
求人票の「職種」欄も「仕事内容」欄も「特記事項」欄も
労働条件の詳細を記入する各欄も文字数・行数は全て同じ
・掲載・表示される求人票のデザインも一緒
・画像情報で掲載できる写真の枚数・紹介文の文字数も一緒
・スカウトサービスで求職者に打てるメッセージの件数も文字数も同じです。
「デザインの派手さ」や「写真のうまさ」など
の要素で優劣がつかないフィールドです。
ましてや、オプションにお金をかけて
検索順位を上げたり、露出を増やしたり、
スカウトメールの件数を増やすこともできません。
見方を変えれば、
ハローワークは中小企業が大きな会社と
同じフォーマットで求人情報を発信できる数少ない場所
大きな会社も中小企業も"ハローワーク求人の枠"の中で
互角に渡り合えるフィールドといえます。
派手さはないけれども、フォーマットは一緒。
そこで大切なことは、
「その求人票は、だれに・なにを・どう伝えているか?」
です
本連載コラムや求人票の書き方セミナーで
お伝えしている「応募者の集客」
その成否の分かれ道は
求人票そのものの内容「求人票の質」です。
仕事内容や職場の魅力・会社の魅力を
等しく与えられたフォーマットに
いかにデザインしてどんな言葉でなにを伝えるか?
ハローワークへの求人は、
広告コピーの表現や情報の見せ方・伝え方
コピーライティングそのもので
互角に渡り合えるフィールドです。
そこで必要なことは
「自社が求職者に伝えることはこれ!」というブレない軸と
流行り廃りに惑わされることなく、粘り強く自社に
一番フィットしたワンフレーズを探す探求心
そして、読み手である求職者のニーズを察するセンスです
そして一般的な有料求人サイト・求人誌とは異なり
ハローワーク求人票は掲載期間内に何度でも修正が可能
このフットワークの軽さに加え、
2026年3月23日からは、有効中求人更新予約機能が
追加されるなど利便性も向上しています。
採用活動の成否は、流行りを追いかけることではありません。
中小企業には中小企業のやり方・
互角に渡り合える場所(フィールド)があるはずです。
「互角に渡り合える場所で求職者から選ばれるには?」
そんな発想に活路を見出すことも、
ひとつの戦略ではないでしょうか?
求人票も書き方・伝え方を変えるだけで、
求職者への印象はがらりと変わります。
採用のトレンドを追いかける前に、
もう一度ハローワークの求人票を
見つめ直してみませんか?