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  1. [求人ジャーナリストの連載コラム] Heart Rock Frontline NEWS
  2. 【連載コラム:求人票の書き方 】:欲しい人材に響く! 求職者から「選ばれる」求人票の書き方
  3. 小規模企業 SNSの活用目的・活用状況と採用実績/SNS求人の注意点 [#11-2025] *2025年版小規模企業白書より
 

小規模企業 SNSの活用目的・活用状況と採用実績/SNS求人の注意点
[#11-2025] *2025年版小規模企業白書より

2025/06/09

***求人募集のSNS活用と求人票の書き方・伝え方***

 

中小企業庁が毎年公表する

「中小企業白書」


近年の傾向をみると、毎年

"人手不足・人材確保・人材採用"に関する

興味深い調査結果・分析・コラムを特集

 

先頃リリースされた

「2025年版中小企業白書」でも

人材採用の今・現在を知る

さまざまなデータが掲載されています。


本連載コラムでは

「2025年版中小企業白書」から

気になるデータをピックアップ


今回のコラムでは、

・SNSの活用目的

・活用状況別 採用実績

などにフォーカス


白書の概要をご紹介するとともに

「求人票の書き方・伝え方」を

検証・検討します


※以下の資料は、中小企業庁ホームページ等で

公開されている資料等より引用します。

[2025年版小規模企業白書より]  SNSの活用目的/活用状況別 採用実績


ご紹介するデータは
「2025年版小規模企業白書」

本白書での「小規模事業者」とは
おおむね常時使用する従業員の数が20人
(商業又はサービス業に属する事業は、5人)
以下の事業者と定義されています
※中小企業基本法第二条第5項

※図表出典:2025年版「小規模企業白書」目次・凡例

今回のコラムでは
以下のデータをピックアップします。

■ 小規模事業者における、SNSの活用目的
 小規模事業者は、SNSをどんな目的で活用しているか?
 白書のデータは以下の通りです。

 ・製品・商品・サービスの紹介:73.1%
 ・顧客とのコミュニケーション促進:41.8%
 ・新規顧客の開拓:40.1%
 が圧倒的上位に

 ・採⽤活動での利⽤:11.0%
 ・顧客ニーズの収集:13.9%
 ・顧客属性の確認:6.2% 
 採用活動やマーケティングへの利活用は
 まだまだ低調な状況がうかがえます。
 
 この傾向について白書では
 対面でのやり取りが困難な遠隔地の顧客や、
 潜在的な顧客とつながる手段として、
 SNSが効果を発揮している可能性が考えられる。 
 と分析しています。
 ※以上、2025年小規模企業白書第1章1節より引用
  
■ 小規模事業者における、採用実績(SNSの活用状況別)
 こちらは、社外に向けたSNSの活用状況別に、
 小規模事業者の採用実績との傾向・相関を調査したデータ

 「予定人数を採用」
  ・SNSを活⽤している:61.3%
  ・SNSを活⽤していない:53.4%
 
 「SNSを活用している」と回答した事業者の方が、
 「予定人数を採用」と回答した割合が高い
 
 この相関について白書では
 小規模事業者がSNSで自社の取組や魅力を
 積極的に発信することで、採用につながる可能性が示唆される
 と分析しています。
※以上、2025年小規模企業白書第1章1節より引用

※ここまでの図表出典:2025年版「小規模企業白書」
・第2部 経営力を高める小規模事業者の持続的発展と地域貢献
    
「2025年版小規模企業白書」の詳細は、
下記【出典・引用】URLからご確認ください



求人票の書き方・伝え方(求人募集のSNS活用と求人票の書き方・伝え方)


今回ご紹介したデータは
⼩規模事業者における、SNSの活⽤状況

SNSで求人募集を行うには
職業安定法等諸法令で
以下のルールの遵守が義務付けられています

■SNS求人必須の「6情報」

インターネットやSNSでの募集情報について
昨年末、厚生労働省からリーフレットがリリースされました。

職業安定法では、募集情報を提供するときは、
「虚偽の表示」または「誤解を生じさせる表示」を
してはならないこととされています。

昨今、インターネット等での募集事案に鑑み以下の
「6情報」の記載が必要となり、
これらの情報が記載されていない場合は同法違反となります

【SNS等求人の 6情報】
①氏名(名称) ②住所 ③連絡先 
④業務内容 ⑤就業場所 ⑥賃金

②住所 ③連絡先については、
どんなレベルの記載が必要か
などの基準が示されています。
 
詳しくは、下記【出典・引用】
厚生労働省URLからご確認ください

【関連コラム】

そして、今回のコラムご紹介した
白書のデータと分析コメント
「SNSで自社の取組・魅力の積極的な発信」

ここではSNSを「オウンドメディア」と捉え
SNSと親和性の高い動画を使った発信などもみてみます

「製品・商品・サービスの紹介」や
「新規顧客の開拓」などの目的の場合
    ▽
「動画がバズって会社の知名度爆上がり」
「動画のシズル感がウケて連日長蛇の行列」

それこそ、"一発当たって"くれれば、
動画を見ているお客様との距離感・関係性が
一気に縮まり、即、売り上げ・新規顧客獲得に
直結する販促効果を連れてきてくれますが

求人採用の場合、必ずしもそうはいかないはず。
「動画を見ているお客様」がどんな属性のみなさんであるを
よく頭においておく必要があります。
 
求人・採用目的のSNSでは
「新入社員・スタッフが踊っている動画」
「スタッフがふざけているような動画」
「スタッフの〇〇〇チャレンジな動画」
などを"成功事例"としてみかけることもありますが

なぜ"そういう作り"の動画を発信するのでしょうか?
なぜプロのダンサーを起用せず
自社のスタッフをキャスティングしたのでしょうか?
 
新入社員が踊っていたり
スタッフがふざけていたり
わちゃわちゃしていたり
  
それは、果たして
"リアルな職場の雰囲気・日常の一部"や
"なんらかのメッセージを込めた"など
明確な目的と意図を持った情報発信なのでしょうか?
  
本業のプロモーション目的の場合
"お客様"とは「リピーター」となっても
その立場と関係性は変わりませんが
 
求人募集のプロモーションの場合、
求職者とは応募・選考を経て
"お客様"から「従業員」=その会社で働く人へと
その立場と関係性が一変することが一番の違いです。

求人企業から発信された動画をみて
「わぁ!楽しそうな会社。一緒に働きたい」と感じる人もいれば
「入社したら、こんなことやらされるんだ」と感じる人もいる

不自然なテンションでやらされ感が強い”1日の流れ”動画
プライベートを切り売りしたような"休日リア充"動画
 
求人採用動画ではそんな臭いも含め、視聴者から
「好き・嫌い」や「イタい・ツラい」が
瞬時に判定されているはずです。

求人募集の場合には
「この動画、好き」からさらに
「この会社で働きたい・面接を受けたい」に
コンバージョンさせなければ、
応募から面接・採用には繋がりません。

「動画は面白いけど、入社したいとは・・・」
「楽しいけど、普段の業務じゃないし・・・」
「入社したら、私もやらされるんだ・・・」
などと感じた求職者は
「見るだけならいいけど、仕事選びは別」
「自分は、こんなことやりたくない」
という心象が形成され、
まずもって応募することはないでしょう

そんな求人の違和感で済めばよいのですが
「ちゃんとした会社には見えないし・・」
「これって、逆にブラックな会社???」
わざわざそんな動画をつくってみせる
求人企業に対する”不信感”につながってしまうと、
「企業広報として適切なコンテンツか?」
求人募集どころか企業イメージに対しても
本末転倒な効果・結果となりかねません

よしんば「楽しそう」と感じた求職者が
「自社の求める人材像」であって、
無事面接を経て採用できたとしても、

入社直後、その楽しさが「動画のための演出」と
実感してしまうような出来事が起こった場合、
それが、どのような結果を招くか?
そこまでも十分に考えておきたいところです。

加えて"タイパ・倍速再生"が視聴習慣の
レイヤーが求人のターゲットである場合は、
「どう編集して見せるか?」も
考慮すべき大切な要素になるはずです。

固定カメラでテロップもメリハリもなく
滔々と長尺のメッセージを語る動画
果たして、最後まで見てくれるでしょうか?

「どんな求職者に・なにを見せて・どうイメージしてほしいか」

オウンドメディアは比較的手軽である分、
自社でコンセプト・デザイン・ゴールなど、
しっかりとした方向性を決めておき
単に「流行りに乗っかる」ことにリスクはないかを
見定めておくことが重要なはずです。

その意味では、
自社で原稿をつくらなければならない
ハローワーク求人票も
"オウンドメディアのひとつ"といえます。

求人広告にありがちなフレーズ
よくある表現で自社の求人票を書き上げても
没個性ですし

広告としての目的・機能をよく考えず
一方的に自社の伝えたいことを、
長文でだただらと"詳しく"書いてみても
それはメリハリのない長尺動画と同じ。

見せつけられた求職者から、
初見で「面倒な会社の求人」と"ドン引き"されるか、
途中で離脱されるであろうことは想像に難くありません。

「詳しい」も量ではなく質。
"詳しさ"の意味をはき違えることなく
求職者に伝えたい
「自社で働く魅力はなにか?」
「その魅力をどう表現して伝えるか?」

媒体がSNSであるか・動画であるか・
求人票であるかは、ツール・手段の違い。
根底に流れる本質は同じであるはずです。

求職者の「仕事選び」とは同時に
「自分が勤めたい会社選び」
「自分が働きたい職場選び」

職場・仕事のリアルを感じない求人情報
いいことばかりで裏がありそうな求人情報
一方的で過剰な自己宣伝に終始した求人情報

そんな違和感を察知する嗅覚は
就職・転職活動を経験したことのある
みなさんであれば、おわかり頂けようかと存じます。

求職者は、職業選択の状況下で
どんなことに興味・関心を持ち
応募のモチベーションが上がるか?

求職者に伝えたい・知ってほしい
「自社で働く魅力」とは、なにか?
 
求人票も書き方・伝え方次第
「どんな情報を・どう表現して載せるか?」で
その印象は見た目からガラリと変わります。

みなさんの求人票・採用ページのコンテンツは
読み手である求職者のみなさんから
「選ばれる」内容となっていますか? 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

【出典・引用】
中小企業庁 2025.04.25
2025年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました

中小企業庁
2025年版「小規模企業白書」全文

厚生労働省

労働者の募集広告には、「募集主の氏名(又は名称)・住所・連絡先(電話番号等)・業務内容・就業場所・賃金」の表示が必要です

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/r0604anteisokukaisei1_00006.html


※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。




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